…トクン…トクン 胸の鼓動が早くなる あれ?……これは…一体?… さっき志也咲君と抱きしめられた時とは違う 胸の鼓動だった 志也咲君はわたしの頭を三回ポンポンと叩くと またいつもの様に 「マメ柴、メロンパン…買ってきて」 とだけ言い残して わたしに右手をさしだした 「ほら、一緒に買いに行くぞ」 「…あ…うん!!」 わたしには志也咲君の耳しか見えなかったけど 志也咲君の耳は真っ赤だった