不思議ながら、慎也のあとをついていった。
ガタガタと音を立てて揺れる、屋上の薄い扉。
鍵のかかっている扉の鍵穴に、差し込む鍵は職員室から拝借したもの。
ぶわっと吹いた風がなまぬるくて気持ちがわるくなった。
「…で、相談って何?わざわざこんなとこ連れてきてまでいうのがアレか?そんなの、お前なら平気で教室でも言うじゃ…」
「ちげぇよ!ばか、和希のばか!そういう破廉恥な事をいうんじゃありません!」
呆れたように、はあとため息を吐く。
じゃあ本当になんなんだよ。
慎也の掴めない意図に腹ただしくなる。
タダでさえ、はっきりしない風によってんのに。
「あのな、俺彼女と別れた。」
…ふーん、それだけ?
そんなのいつものことじゃん。
ったく、慎也の馬鹿が教室で言えっつー…
「俺、本気の本気で芽ちゃんの事好きになった!」


