パニックになった俺に反して、元保は急に何も言わなくなってしまった。




え、なんか変じゃね?




ちらっと元保の方をみると、顔が赤い。



まるで、りんごだ。




そう、あのお祭りで売ってるりんご飴みたいに。




「…お前、照れてんの?」




あ。



また余計な事言った。



言ってしまえば後には引き返せず。



元保は、はっとしたかのように顔を隠す。






「和希のばーか!自惚れるな!」






そう大声で叫ぶと、走って何処かへ行ってしまった。




え、え?




何、俺馬鹿?