そう、あれは入学式の時。
俺と、恭治でクラス表を見に行ったときの事。
なにやら背後から視線を感じた俺は視線のする方へと向いた。
そのとき目のあった男。
そいつは、180は優にある長身で。
金髪の頭がやけに目立っていた。
普通に、モテそうだなと思った。
「おい、和希。どうした?」
恭治が俺の様子に気づいて声をかけてきた。
「いや、別になんでもねぇ。で、クラスどうだった?」
俺はそいつから目を逸すと、またクラス表へと目を向けた。
「俺B組。お前のは見てない。」
「ひでぇー見とけよ。」
薄情な恭治にぶつぶつと文句を言いながらまた確認しようとした。
瞬間誰かに腕を掴まれた。
俺はそれが恭治だと思い、ぶつぶつとまだ言いながら後ろを向く。


