教室のドアを開けると、皆そわそわとしていた。



なにやら話題は…



「転校生!?」



もしかしてあいつの話か…?




「おう!転校生がさー俺らのクラスにくるんだよー!女かな、男かな?女だったら良いなあ」




慎也は一人嬉しそうに笑っている。




う、そだろ?



その転校生ってやっぱあいつだよな。




あいつしかいねぇよな?




…いや、まてよ。



今日同時に二人転校生って事もありうるし。



そうだ、きっとそうだよな。




そうであってくれ…。




「和ー希。どうしたんだよ、ぼーっとしてさ」




祈るように願っていると、慎也が不思議そうに覗き込んできた。



…その慎也の顔を見て俺は昔の事を思い出してしまった。