「ね!見て見て!」



突然彼女がそう言ったので思わず俺は彼女の方へと向いてしまった。




嬉しそうに笑って、自分の服を指差している。



「制服、新調したんだ」



そういえば…と俺は、今更気づく。




昨日俺を驚かせた…俺と会ったときはセーラー服だったな。



今は、S校のブレザーだ。



セーラーも似合ってたけどS校の制服もなかなかだな。



やっぱり、美人はなんでも似合うな。




つい、見とれてしまったいた俺を彼女はのぞきこんできた。



「どーした?私そんなに似合ってる?」





…美人だけど自意識過剰すぎなところが欠点だなこいつ。



普通、そんなに似合ってない?って聞くだろ…。


そしたら、別にそんなことねぇよみたいな事だって言えるのに。




言いたくもならねぇーっつの!




「余りに似合ってなさすぎて引いてた。ほら、あっこにあるのが学校だよ。はよ行け」



追い払うように、指を指すと反対側の手であっち行けと合図した。