家につくと、玄関で靴を脱ぐ。



「ただいま」


その声は虚しく響くだけで、俺の言葉に返ってくるものは無かった。




これは、あの日からずっとだからもう慣れた。




リビングに入ると一人分の夕食が置かれていた。






その夕食の前に座って、静かに手を合わせる。




「頂きます」









俺の選択が間違っていたとは思わない。




俺の意思を貫けたことは、俺自身悪い事なんかじゃないから。




これは付くべき代償なんだ。





食べ終わると、すぐに自分の部屋へと行く。







会話のない家。






そうなったのは、俺のせい?