「謝れっつってんだよ…!」




さっきよりも数倍大きな声を出して俺は恭治につかみかかる。




周りに居た生徒たちが大きくざわつき始めた。




恭治も俺の態度に相当腹が立ったのか、チッと舌打ちをすると俺の腕の間から自分の腕をすり込ませぐいっと胸倉を掴んだ。





「てめぇ、何様だ…ふざけてんじゃねぇーよ?」




恭治の声はドスが効いていて、一瞬にしてその場にいた生徒は凍りついた。




俺もその声に一瞬怯んだ。



恭治は、堂々と俺を睨んで掴む手を揺るませようともしない。




寧ろ、殴りたくてうずうずしているようにも見える。




ちくしょう…。




ぜってぇ、負けたくねぇ…。




負けたくねぇー…。


「何だよ、お前こそ何様だよ。ちょっと喧嘩が強いからって威張りやがって…。かっこつけてんの?ハッ…寧ろ逆だよ。格好悪りぃー」





「…ッてめぇ!」