それから、なんとなく俺達は一緒にいる事が多かった。
そりゃ、謹慎中は大人しく謹慎してたよ。
母親には、すっげぇー怒られたけど。
謹慎が解けて行ったら、益々勉強についていけなくなった。
だけど、別にもうよくなった。
母親の為に、良い学校にいくのを辞めた。
母親には泣かれたし、家の子じゃないとも言われた。
ショックだった。
だけど、そんときたまたま帰ってきていた兄さんが言ったんだ。
「お前みたいに、言えたら良かった」
って、母の前で。
母は茫然としてた。
初めて兄さんに、近親感を覚えた。
今まで遠かったのに、一瞬にして近づいた気がしたんだ。
兄さんも自分と同じ気持ちだったって事が知れたから。


