俺は、携帯をとるとぎゅっと握り締めた。




唇をいっぱいに噛み締め、泣きそうになるのを必死に堪えた。



何なんだよ。



こいつ…何で?




何で、全部言ってくれんだよ…?




変な奴…。





マジで…変な奴…。




「俺、出てくる」



恭治は、そういうと俺を残して出て行った。




「っ…はーあ…」


しゃがみ込んで、俺は腕で顔を隠すようにして泣いた。














俺は、ずっと思ってたんだ。



母は、俺が有名な高校に行くように小学校に上がってからずっと勉強をさせてきた。



有名校にいかせて、大学も良いとこに行かせて…。


そういう思いで俺を育ててきた。