「やべぇよ、お前。面白すぎ」
先入観から見たら、そりゃ恐いやつかもしれない。
でもそれは、こいつの中身を知らないからだ。
本当は、すぐ照れるし。
いい奴だし。
そこらの知恵の浅い不良どもとは全く違う奴だった。
こいつは、違う。
そう言い切れるような、面白いやつ。
俺の笑い声と、言葉を聞いて恭治は顔を赤くした。
「てめぇいい加減止めねぇと、殴るぞ」
そのドスの聞いた声で俺は大人しく笑うの止めた。
実際、心ん中では笑ってるけど…。
言ったら、絶対殴られるから言わない。
マジ痛いしあいつの拳。
少し歩くと灯がだんだんと見える場所になった。
店が並んでいて、ちらほら人が見える。


