「ごめん…」


小さく俺の声が響くと、元保はしゃくりながらも泣くのをやめた。



「…ううん。私が悪い。…ごめんね」


ありがとう。



そう笑った元保は、いつの間にか目の前まできていた家の中へと入っていった。




俺は、何してるんだろう。



元保に対しても、愛子に対しても。







俺は最悪最低な事をしている。







次の日学校に行くと、慎也が嬉しそうに元保と話をしていた。



笑ってる彼女の表情に俺は、違和感しかない。




何無理に笑ってんだよ。



ぐずっと胸の奥がくすぶる。



「あ、進藤くん…お、はよう」



教室の入口でつったったままだった俺は慌てて入口から避けると後ろを振り向いた。


「愛子。おはよう」



2つ結びだった愛子は今日は髪を降ろしている。


そのせいか、普段とはまるで違う気がした。


やんわりと笑う愛子を見ると、俺も優しく笑える。


にこっと笑った俺に、愛子は顔を伏せて、ポケットから何かを取り出した。



「…あめ、いる?」



あめを握りしめて、恥ずかしそうに顔をあげた。


その顔にきゅんとする。