「謝るんなら、心配するような事すんな。」
なんであんなとこ居たのかしんねえけど。
休んで行くような所じゃないって、分かるだろう。
岡っちがどもりながら、「無事でよかったよ」とへらっと笑う。
「ありがとう…」
眉を下げて笑う元保。
ため息をついて携帯で時間を確認すると、もう9時を回っていた。
「岡っち早く帰らなくちゃな。親心配してるかもよ。」
そう言った俺に、えっ!と驚いた岡っちが携帯を確認して青ざめる。
「やばい、何件も電話ある。」
ありがとう!と叫んで走って帰る岡っち。
黙ったままの元保。
まだシャツを握っている手を払うと、スタスタと家の方へと歩きだした。
元保は立ったままで、逆の方へと足を向けていた。
あー!くそ!
なんなんだよあいつ、なんも分かってねえし。
「おい!」
怒鳴った声でびくっと肩を震わせた元保に、睨んだまま
「帰るぞ」
そう言ってまた歩く。
後ろから駆けてくる足音を聞いて、歩くスピードを緩めた。


