探すと言っても、何処にあいつがいるのかなんて分らないから、近くのゲームセンターやコンビニを手当たり次第に探してまわった。
だけど、そのどこにも恭治はいなかった。
走りすぎて呼吸が追いつかない。
流石に、あいつの行く場所なんて分かる訳がない。
もう既に日は落ちていて、辺りは暗がりにピカピカと眩しく光る灯でいっぱいだった。
「…何処にいんだよ…あいつ」
疲れた足を引きずって、どこかの店の壁に寄りかかる。
空をあおぐように顔を上げ、はあとため息と共に白い息が漏れた。
足が動かねぇー…。
やっぱ久々に走ったからかな。
しんど…。
目を瞑り、そんな事を考えている俺の足に誰かの足がぶつかった。
急いで目を開け、俺はその相手を見た。
やべぇーよ俺。
今日は最高に運がついてない。


