その後、俺は生徒指導室に呼び出され、何分か前に 志望校を変えろ と言われたその場所で酷い量の説教と反省文を書かされた。




俺が説教を受けている間恭治は生徒指導室には現れなかった。



最後の反省文を書き終えた後、担任に恭治について尋ねると、ある言葉を口にした。





その言葉に俺は鈍器で殴られるような痛さを感じた。




ぐっと顔を顰めて拳を作ると、立ち上がり驚いた顔をした担任を見下ろして、渡したばかりの反省文の紙を奪い取った。




「俺も、あいつと同じ処分を受けます。こんな紙なんて要りません」




ビリビリという音を立てて机の上に舞うように落ちる紙切れを呆然と見つめる担任を目に俺は沸き上がる怒りを抑えるので精一杯だった。



俺とあいつ、やったことは一緒じゃねぇか…。


同じ処分を受けるべきじゃないのかよ?



何であいつだけ一ヶ月の謹慎なんだよ。




問題児だからとか学校に害を与えるとか。


そんなことにしか教師は頭が回らないのか?


…ふざけんじゃねぇーよ!




俺は最後の紙を手から離すと生徒指導室を出た。



俺は無意識のうちに恭治を探して走り出していた。


もう何も考えられなくなってたんだと思う。


ただ、自分の立場を優先してあいつを卑下する教師に腹が立っていた。