気づくとあっという間に放課後になっていて、驚いたこえをだした俺に恭治は冷ややかな視線を送る。
「ほんと恋愛経験ねぇな」
「うるさい」
しかたねえだろ!
なんかしんねえけど、気づいたら放課後で…
てか気づいたら佐々木さんしか頭になかったんだよ!
教室を見回しても佐々木さんはいない。
たぶん、もう校舎裏に言ったんだと思う。
大きく息をすってはいて、うし!と気合いを入れて鞄を持つ。
教室からでた廊下に元保が友野と笑いながら話しているのがみえた。
俺に気づいた元保の表情が曇る。
なんだよ…。
友野が俺をみて「もう帰るの?」と聞いてきた。
「あーうん。」
そう言うと、そっかあと笑って
手を振る友野に俺も一応笑ってみせた。
そんな彼女たちのまえを通って下駄箱に向かう


