俺は一気に緊張がほどけたみたいで、はあと息が漏れる。
そんな俺たちのようすをちゃっかりと見ていた岡っちが不思議だなという顔をして言った。
「佐々木さんとなんかあった?」
なるほど、あのこは佐々木さんと…。
てか、知ってなくてごめん。
「んやぁ、まあちょっとね」
そう言葉を濁すとふーんと抜けたこえで岡っちは言うと小さく青春かぁ~とつぶやいた。
俺には言い返す気力も残ってなくて、そのまま自分の席に戻って机にもたれかかった。
あのこ… 佐々木さん眼鏡かけてた。
それに可愛い?とか綺麗?とか別にそんな感じじゃないくて、うーん普通?
悪いけど、うん、普通のこだ。
ともだちいんのかなって ちょっと思う。
けど、全然わるいこじゃなさそう。
なんだろ、不思議なこだ。
俺はそんなことを思いながら、放課後どうしようってばっか考えてた。


