「よぉ、トウマ。颯、どこ行ったか知らね?」


「颯?…さぁ。隼人、お前颯になんか用でもあるんか?」


「いや、別に用はねぇんだけどよ、何か今日は姿見ねぇと思って」


「ひょっとしたら、資料室らへんにおるんやないか?」


「資料室?なんでそんなとこに…」


「わからへんけど、何となくそう思っただけや」


「…じゃあ、一様行ってみっか」





俺は今、資料室にある机に座ってる。


俺の膝の上に女が向き合う形で座ってる。


「颯~、誰か来たらどうすんの~?」


「大丈夫だって。心配すんな」


「でも、こんなとこ見られたら、」


「お前は俺とだと嫌か」


「誰もそんな事言ってないじゃん~」


俺が女の頬に手を添えた時、


「颯~、いるか~?」


「いたら返事してや~」


その声とともに資料室のドアが開いて二人の馬鹿野郎が入ってきた。


そして…


「そ―――…」


「キャーーー!」


女の声が資料室に響き渡った。