「ありがとうございました」
私はキチンとお礼を言った
『ああ』
匡人は短く答えた
「明後日の生徒会には顔を出します」
私は門を開けようとしたが
『凪』
その声に手をとめた
肩に匡人の手が置かれる
次に発せられた言葉は衝撃的だった
『昨日のことは忘れろ。いいな?』
忘れろ…?
匡人は今し方きた道をもどり始めた
忘れろ…?
何であんたがそのセリフを言うのよ…?
「っざけんな!!」
私は自分のバッグを匡人に投げつけた
『っ―…お前なあ!!』
バッグは見事に匡人に命中し、道端に落ちた
「何で何も言わないのよ!?」
匡人の文句をかき消すように声を張り上げる