本当に関東の誰もが知ってるって事ってあるの?
だって、暴走族だよ?そんなに注目されるものなの?
詳しくは分からないけど。と頭を悩ませる。うーん。よく分かんないや。でもさ、こう見てみるとさ…
「でも、案外皆、普通だね!」
そんなに怖くないし!と笑顔で皆を見る。
うん、むしろ優しそう。隼人を除いてね。
「いや……つーか稚春、今の話聞いて俺らが怖くねぇの?」
「何で?族に入ってても関東統一してても、皆は皆じゃん。」
目をパチパチと開け閉めする連に、ねっ!と笑いかける。
すると連達はパチパチさせていた目をもっと早いスピードで瞬きさせた。
「「「「「稚春って……。」」」」」
「えっ?何っ?」
唖然として私を見てくる皆に混乱。私、何かしたっけ?
「いや、何でもねぇ。」
首を傾げる私に、顔を反らす銀。
「やっぱり、稚春はいい奴~!」
ニコッと笑う奏。
「ハハッ。稚春にはこれからも、そのまんまで居てほしいな。」
優しく微笑む棗。
「稚っ春!LOVE!」
勢いよく抱きついてくる連。
「やっぱり稚春に決定だ。」
力強く頷く隼人。

