「うーん。まぁ、棗達が《SINE》っていう族に入ってるのは分かった。でも私、そういうの興味が無いから分からない。」
「いや、興味が無くても普通、知ってるだろ…。」
首を傾げる私の言葉に連があり得ないという顔をしてボソッと呟く。
「何で?」
「何でって…。」
連が本当に知らないのか?と驚いた顔をする。
「だって《SINE》は…
関東統一した族だから。知ってて当たり前だろ?」
「…はっ?」
何だって?
自分の耳を一瞬、疑った。
関東統一って――――
「それって凄くないっ!?」
「いや、だから…。自分等でいうのも何だけどスゲェんだって。それなのに知らねぇとか言ってんじゃん。ある意味、稚春んがスゲェよ。」
連は嘘言ってんのかと思った、と苦笑いを溢す。
だ、だって知らなかてもんはしょうがないじゃん。
だいたい、実際そんなに有名なの?
その、関東統一した族って。

