赤い狼 壱






だから、その話はしないでってばっ!緑モヒカン男っ!!




どこをどう見ればそういう解釈になるんだ、と今度は緑モヒカン男を睨みつける。



イライラは最高潮だ。




「だから違うって「そ。俺の大事な女。」」




否定しようと思ったら声を被せられた。


違うって言ってんでしょっ!と言おうと思ってたら額にチューされた。




最悪最低。




「ちょっ、隼人っ!ふざけるのも大概にしろ!」




これはさすがの私でも我慢できない。


隼人の顔をぐいっ!と押し返して鋭く睨む。




でもそれが逆にいけなかったのか何なのか、




「さっきから隼人さんを呼び捨てにしてるから、隼人さんの彼女さんに間違いねぇっ!」




と周りの不良ちゃん達に変な誤解を与えてしまった。




私は違います、と誤解を解こうとしたけど




「よろしくっスっ!稚春さんっ!」




と、もう既に不良ちゃん達に姉御扱いをされてしまったから誤解を解くことはできなかった。



む、無念…。