そう思って私の髪を掴んでいるギャルの手を掴もうとした瞬間―――――― 「ちょっと、5人対1人は卑怯なんじゃない?」 「私の友達を離してよ。」 と聞き覚えのある声がした。 この声は―――――― 「実!香!」 私が二人を呼ぶと実は 「早く帰るわよ。」 と言ってニヤッと笑う。 香は 「もぅ!心配したんだよ~?」 と相変わらずのトーンで言って穏やかに笑った。 …よく言うよ。 私置いて先に帰っちゃったくせに…。 …戻ってきてくれたの? そんな事を思いながら二人を見る。