ノリ悪ーい。と拗ねていると「ねぇ、稚春。」と棗がトントンと私の肩を叩いてきて、にこりと笑ってきた。



あ、ヤバ。その笑顔反則。




「俺は稚春にはここに何もしなくてもいいから居て欲しいって思ってるよ。俺が思ってることはここに居る皆も思ってると思うから、安心してここに居ていいから。ねぇ?皆。」



「え?」



予想外の言葉に棗を凝視する。




「急に入ってきて仲間とか、それは無理なんじゃ…「えー、仲間でしょ~?」」



「まぁ、稚春ちゃんが居たら楽しそうだしなぁ?女の子が毎日ここに来んだろ?」



「おい!稚春は銀の好きなタイプじゃねーぞ!」



「まぁ、いいんじゃねぇの?俺に逆ってきたやつなんてコイツが初めてだし。」



「…ね?」




くすり。呆然と皆を見つめる私に棗が優しく笑いかけてくる。




「~~~~っ、」



皆、知ってた?
この時、私は泣きそうだったんだ。




温かい場所。



こんな温かい場所が私の居場所になるなんて、夢みたいだ。大事にしよう。



………そう思ったんだよ。





皆には内緒だけどね。