…あ。
そういえば私、昨日棗の話を聞いて聞きたい事があったんだった。
急に聞きたかった事を思い出してむくりとソファーの背もたれから体を起こす。そしてそのまま、一番まともに答えてくれそうな棗に口を開いた
「ねぇ、聞きたい事があるんだけど…昨日、棗が普段はこの部屋に居る事が多いっていってたじゃん?それって皆、いっつも何してるの?」
「ん?俺等?俺等は「その話、ちょっと待ったぁ~!」」
ん?
誰だよ、いいところで。棗の話遮るなよ。
突然の大きな声でビックリしたのと、話を遮られたことで少し腹を立てながら声がした方に向く。
まぁ向くまでもないけど。
あの口調と声で分かるけど。
そう思いながら向いた先にはやっぱり、私の想像していた人物、奏が居て。
「何?奏。」
そし何故か、私の視界に居る奏は私が見てきた数少ない奏の中でも一番と言えるくらい生き生きとしていた。
一体、何なのだろうか。

