稚春がパッと顔を上げて、慌てて顔を背けたけどすぐにバレた。




照れてんじゃん。そう言われて否定する俺に、しつこく"照れてる"を連呼する稚春。



長い言い合いの末、俺がくしゃくしゃと髪を掻き乱して。






「…だぁー!!!うるせぇ!」



「ギャー!!離せっ!」





稚春の膝の裏と背中に手を添えて持ち上げた。




それはこの前確か銀がニヤニヤしながら教えてくれたいわゆる"お姫様だっこ"ってやつ。



つーか稚春軽っ。




俺の体を叩きながらぎゃーぎゃー騒ぐ稚春に薄く笑って歩き出す。





俺が稚春を守れるような力がもっとついたら告白、してみよう。と思いながら。





「俺が稚春を守ってやる。」





そう言える日まで。





稚春は誰のモノにもならねぇでくれと願う。




唯一、俺が惚れた女だから。







連side~end~