大きなため息をつきながらドアを開ける。
その間、連はニコニコと嬉しそうに私を見ていた。もうなんかヤダ。
「出発ー。」
「降ろせ。」
「あれ?なんか周りが騒がしくて聞こえねぇな。」
「目潰すぞ。」
「盲目になる。」
周りが騒がしいってなんだよ、と連の肩に項垂れる。だいたい周りは騒がしくないじゃん。……って、ん?騒がしくない?
静けさに疑問を抱く。おかしいな。いつもは連の言う通り騒がしいのに。
確認するために周りを見渡した。と、すぐに後悔した。
「れ、連。」
「ん?」
「見られてる!」
「知ってっけど。」
ヤンキー達が私たちを見て固まっているのを見ながら連の首を絞める。
すると、瞬時に連が苦しそうな声を漏らした。
「おっと、ごめん。」
「なんで首っ!」
「掴みやすかったから。」
「単純な理由で殺す気か!!」
怒られた。