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笑いがおさまって稚春と色々話してみると、稚春は俺等の事を知らなかった事が判明した。
今まで何も言わねぇでも名前知られたり、声かけられたりとかしてたから稚春も知ってると思ってたが……。
って、自分を過大評価しすぎか。自惚れすぎてかなり恥ずかしい。
周りを見てみればそう思ってたのは俺だけじゃねぇらしく連も棗も銀も奏も、
ここに居る稚春以外の全員が驚きと恥ずかしさが混じった複雑な顔をしていた。
ハハッ、馬鹿だな。俺ら。
ふと、俺に彼女宣言されて怒った稚春を思い出す。
そうだよな、俺がそんな奴だって知らなかったら怒るよな。普通に。
俺だってそんなん女にされたら怒る。絶世の美女とかだったら別だが。
そんな事を思いながら今さっき、俺が《SINE》の総長だと分かったらしい稚春に目線を向ける。
散々文句言いやがって。俺が下っぱだと?ふざけんなよ。
「いやぁーーー!!!最悪!すいません、すいませんっ!今までのご無礼をお許し下さい!ご勘弁をー!」
「うるせぇ!!!」
俺と目が合った瞬間、俺の前に来てひたすら謝ってくる稚春に一言浴びせる。

