「隼人さん!やっぱりその人、隼人さんの彼女なんすねっ!」
俺の台詞を聞いていた雷太が、良かったっスね!と笑って俺を見てくる。
雷太………。お前めちゃくちゃいい奴じゃねぇか。今度、何か奢ってやるからな。
「だから違うって「そ。俺の大事な女。」」
「ちょっ、隼人っ!ふざけるのも大概にしろ!」
否定を発する稚春の言葉を遮って稚春の額に軽くキスをする。
そしたら稚春が俺の顔を掌で強く押してきて首が変な音を立てた。え、ちょっ…今、変な音鳴った気がしたけど気のせいか?
焦って首の安全を確認する。……少し痛ぇけど大丈夫みてぇだ。
「さっきから隼人さんを呼び捨てにしてるから、隼人さんの彼女さんに間違いねぇっ!」
「よろしくっスっ!稚春さんっ!」
俺が首の安否を確認している間に《SINE》の中で稚春は俺の女になったらしく、
《SINE》の奴等は俺にするのと同じように稚春に下げていた頭を上げながら挨拶をしていた。
《SINE》のそんな様子を見て稚春は肩をガクッと落とした。
フッ、俺の勝ちだな。

