解ってる?
私が冬真を好きだって事を?
《‥‥隼斗?》
《‥‥冬真だろ?》
《‥‥‥》
《‥‥フッ‥図星か‥‥だけど俺、冬真以上の男になってやる!冬真には負けねぇから》
《‥‥隼斗‥私‥》
隼斗を大切な幼なじみにしか見えないよ
《言うな、解ってる》
¨俺が冬真を忘れさせてやる¨そう言って隼斗は電話を切った。
プップーッ、プップーッと一定のリズムで聞こえてくる機械音。
明日、私は隼斗にどんな顔して会えば良い?
私、絶対目合わせらんないよ。
はあー…。
あーもう!
考えるのは辞めよう!
「よし!」
私はキッチンへ行き、簡単にスパゲティーを作って食べた。
私は一人暮らしだから、ご飯もテレビ見るのも全部一人。
寂しいなんて思わない。
悲しいなんて思わない。
だって一人暮らしは私自身が望んだ事。
ずっと一人暮らしがしたかった。
いや、一人暮らしがしたかったんじゃない。
あの家にいるのは苦痛以外ない。
あの家にいると私がおかしくなる。
私が住んでいるのはボロアパート。
高校生が高い金払って住めるはずない。
だからこのボロアパートにした。
それよりボロでもなんでも良いから早くあの家を出たかった。

