とりあえず、私は今ボロアパートで充実した生活を送っている。
少なくともあの家よりは。
「さっさと片付けてお風呂入って寝ちゃおう!」
ギシ…。ギシ…。
歩く度に木の音がする。
「本当にボロいなあ!」
でもこれが新鮮だったりするんだよね!
片付けも終わり、お風呂も出た。
その間ずっと隼人の事を考えてた。
会わす顔ないじゃんか。
馬鹿隼人‥。
その日はそのまま眠りに着いた。
ピーンポーン‥‥
ピーンポーン‥‥
朝、目が覚めて起きてボーッとしているとピンポンの音が部屋中こだましている。
‥‥誰だろう?
半分寝ぼけながら玄関のドアを開けた。
「よぉっ!」
聞き覚えのある声にハッとしてその人の顔を見ると隼人だった。
何故?
なぜ?
Why?
何故いる?
何故隼人がいる?
半ボケの頭をフル回転させても解らない。
「え?なんで?」
「迎えに来た!‥‥‥てかお前すっぴんでも全然可愛いじゃん」
「え?‥‥む、迎えに‥?‥‥すっ、すぴ‥‥?かわ‥」
もはや自分でも何を言ってるか解らない。
てか、すっぴん‥?
あっ、私じゃん!
すっぴんって私じゃん!
「見たな!隼人の馬鹿ー!」
ガシャン!
鈍い音がまた部屋中こだました。
てか、恥ずかしい!
隼人にすっぴん見られた!

