「いっつもあたしのこと
 守ってくれたよね?」

「当たり前だろ?」

「でも…そんなのやだ。
 涼が傷ついてばっか。
 あたしだって!!
 涼にしてあげたいんだよ。」



あたしの気持ち分かってよ。



「でも俺は男だ。
 彼女を守るのは当たり前。」

「あたしだって彼氏守りたいよっ。」



クラスのみんなが注目してる。



でもそんなの気にならない。



今は涼を守りたいから。



「ねぇ蘭子ちゃん。」

「何かしら?」

「お願いだから邪魔しないで…。」

「邪魔だなんて…。」



あたしは…泣いてた。



気付かないうちに泣いてた。



「ちょっとっ。
 あたしが泣かせたみたいじゃ
 ないのっ。」

「ねぇお願い。
 何でもするから…。」

「…土下座。」

「「え!?」」



土下座…?



「土下座してくれたら
 諦めてもよくて?」