「涼…ありがとな?」

「おぅ。
 雄サンキュ。」

「おぅ。」



俺らは。



卒業式に向かった。




「涼に雄っ。」

「栞ー。」

「どうした?」

「どうしたじゃないわよ!
 みんなアンタたち待ってる。」

「「はぁ?」」



まさかの。



俺ら最後の最後に
怒られた。



「お前らはほんとに…。
 ま、話は後でだ。
 行け。」

「はい。」

「はい。」



先生には最後まで
迷惑かけたな。



「えー、卒業生の
 みなさん。
 ご卒業おめでとうございます。」



って栞!?



もう泣いてんじゃん。



「君達の学年は、色々な
 個性を持った生徒が多く。
 教員一同、あなたたちが
 大好きです。」