恋愛番長!

「…ねえ、友美。アイツは…このあたしでも簡単には勝てない相手だった……。てか、むしろ…一生のライバルになりそうな奴…かもね……」


「…と、言いますと?」


「あいつ…あたしの…このあたしの拳をいとも簡単に止めたの…。あんな人初めて…。強い…強すぎる……!!」


「だからキスも拒めなかった、と?」


「…そう、なる……」



キスだって、する時…早すぎて分かんなかった。


普通、ちょっと間開けないか?



「あと、“守ってあげたくなる”って…。そう言われた。…確かにアイツ、強い…。あたし、守ってもらってもいいかも、なんて思っちゃった……けど」


「……“けど”?」


「やっぱ駄目…だよね。今まで築き上げたモノが一気に崩れちゃう……」


「…………」



友美は黙り込んだ。


何か言おうとしてたけど、友美は口をつぐみ、しばらく沈黙が流れた。


そして、2分ほどたった頃。


「…桃花。私は…アナタにそんな存在も必要だと思うよ?“好きな人”っていう存在が……。守ってあげたくなる、そんな存在の人が」


「と、もみ……。てかっ!今“桃花”って…!しかもあの堅苦しい敬語も無くなって……っ」