「おはようございますー」 …びっくり。 あのチャラそうな男が英美に挨拶した。 話したことは一度もなかった。 観察していると、誰にでも挨拶をしているようだった。 【なんやぁ。アタシだけちゃうんかぁ】 でも、見かけによらず礼儀正しいところに好印象をもった。 休憩時間に見かけるたびに英美は少しときめいた。 学生時代、憧れの先輩を見てドキドキしている感覚だった。