natural~きらいになりたい~


「おい!…責任とれよ!」

「はぁ?それは処女が言うセリフやで!」

精一杯の『魔性』だった。

「彼氏おるの知ってるやろ!
それやし、アタシのこと好きなんやろ!いい思い出なったやん。」


本当は康太を大好きな自分をわかっていた。

でも彼氏のことがあるし、康太には『魔性』な自分を見せて諦めさせたかった。


「そうやで。好きや。
誰よりも好きや!!
彼氏がお前のこと“好き”って思うより…俺の方がめっちゃ好きや!!」


たくさんの人がいるのに、康太は大声で叫んだ。


英美は泣きそうだった。


【アタシもすきやで…】


言えなかった。