『芳枝、私と結婚して後悔してないか…?』
相変わらず私は忙しい毎日で、芳枝は今日もソファーで本を読んでいた
昼間は会社、夜は部屋で書類に向き合う
そんな生活が1年も続いていた
勿論、芳枝を抱いたこともない…
芳枝はそのことに関して何も言ってこなかった
『私…後悔なんてしてませんよ…?』
芳枝は本を閉じ、私を真っ直ぐ見つめた
『私…悠紀雄さんに初めて会った日に神様に感謝したんです…。
一目惚れした人と結婚させてくれて、ありがとうございますって―…。』
芳枝は微笑んだ
一目惚れ…?
芳枝が?私に?
たかがそれだけの理由で今まで文句も言わずに私についてきてくれたのか―…
そう思うと堪らなかった…
私は自分のことで手一杯だった…



