「芳枝さん…?」 彼女はホテルのロビーから窓の外を眺めていた 『さん付けなんてやめて下さい…。悠紀雄さんの方が年上なんですから。』 彼女はそう言うと私に向き直った 『先ほどは失礼致しました。もう…大丈夫です―…』 彼女は私の横を通り過ぎ、会場に戻ろうとした 「待って下さい…」 私は彼女を止めた 確かに彼女にはすまないことをしたと思っている でも一応は夫婦になったのだ 結婚生活が始まる前にこの結婚に対する不平不満があるなら言っておいて欲しい… 「あなたは…結婚が嫌ですか…?」