『あ~あ…。つまんないぃ!!もっと美弦ちゃんと遊びたかったのになあ~!!』


お母様は本当に残念そうに息を吐くとスッと椅子から立ち上がった


『じゃあね、美弦ちゃん♪』


チュッと唇に軽い感触


あれ…?


『お袋―――っ!!』


愁は自分のシャツの袖で私の唇をゴシゴシと拭った


『ふふふ♪美弦ちゃんの唇はもらったわ!!』


バイバーイっと手を振り人混みに消えていくお母様を愁はひたすら睨んでいた


『ったく!!』


愁は頭をかきむしると私の手をとると店を出て、お母様が消えていったのとは逆の方向へと歩き出した


『触れていいのは俺だけなのに…』


そのセリフに体温が上がる


「でで、でも!!お母様は同じ女性だし…『みーつーる』


愁の親指が唇をなぞる