『何考えてんの…?』 愁は腕枕をしていない方の手で私の顔に張り付いた髪を掻き上げる 「なんでもない…」 私は顔を見られたくなくて愁の胸に顔をうずめた このモヤモヤした気持ちの正体なんて分かりきってる これは… “嫉妬”だ――… これから愁が出逢うはずの女の人にまで嫉妬するなんて… すごくあさましい… 平凡で何の取り柄もない私が太刀打ち出来る訳がない だから目に見えない女の人に嫉妬する… 私はそんな汚い自分を見せたくなくてより一層、愁の体に身をすり寄せた…