夜__。
「先生、約束覚えてる?」
「宙はやっぱりスゲェーよなぁ。まさかあそこで打つとはなぁ。……今度のお願いは何?まさか……ギュっ?」
「まさか~、お願い聞いてね。」
私は先生にすべて話すと決めていた
「私ね、先生のことが好き……だった。先生としてじゃなくて、1人の男として。」
先生は驚いた顔もしないで黙って聞いてくれた
「それは、始めて先生を見た、始業式の日からだったかも知れない。それからもどんどん好きになってっちゃって。先生が結婚の挨拶にきたときは正直、立っているのがやっとだった」
「……でも、もう決めた。好きになっちゃいけない。先生、お姉ちゃんと幸せになってね。それが私のお願い」
先生は一瞬困った顔をしたけど ゆっくりと口を開いた
「俺も、俺も宙のことを生徒以上としての感情を抱いてしまったことがある。」
「え?」
「でもそれは絶対にいけないことなんだ。だから必死に押し留めた」
「うん。」
「宙のお願い、うけとったよ。海と幸せになる。」
「ごめん。あとひとつだけきいて、最後の願い。」

