そう言って教室を出て


廊下にあるロッカーから


入れておいた傘を出す


「あ…」


2人の声が重なる。


目があったのは…あいつ


篠崎冬真


「…じゃぁねッ」


とっさに口をついて出た言葉。


男子に挨拶したのなんて


何年ぶりだろう。


なぜかこいつには


話しかけてもいいような気がする…。