風に仰がれて ぱふぱふ揺れだすカーテンを 押さえつけながら 湊は手すりに寄りかかッて るうか-、寝てんの? と気だるそうに聞いてきた 「寝てない、」 あそ、なら顔上げてよねえ 何かウチ悲しい子みたいじゃん、 と湊は言いながら はあー、と溜息交じりに くそだるぃーと呟いた むくッと顔を上げれば キャラメル色したカーディガンの袖で 口元を隠す湊が こッちに視線を投げた 「まぢだるい、見て」 ん?とカーディガンのぽッけに 手をつッこんだ湊の手を ぼんやり見つめる