「い、嫌だ?」 「あ?つーかお前に拒否権なんてねぇし」 きょ、拒否権!? そんなものあるの!? なきゃだめなの!? 「萌亜……」 「っ……」 急に海が甘ったるい声であたしを呼ぶ。 そのメガネをつけたままで あたしを見るのは反則だよぉ……。 ただえさえかっこいいのに……。 「俺と付き合うのいや?」 「い、嫌じゃないよ…」 「じゃあ、付き合おう?」 う……。 これじゃあ、あたし、断れないじゃんか! 「う、うん……」 返事をすると、 海は カチャとメガネを外す。