それからと言うもの、
お客様は途切れることなくやってきた。
もう、
一人一人のお客様が来るのを待ってられるほど暇じゃなくて
お客様が見えたら、
急いで誰かが走って行って
案内するくらいだ。
「海くーん!」
「はい、なんでしょうかお嬢様」
海は
女子大っ嫌いなはずなんだけど……
今日は極上の営業Smileで頑張っている。
なんか……
複雑な気分なんだよなぁ…。
お客様、と言うか
お嬢様が海にベタベタ触ったり、
海と写メを撮ったりしてて
すごく嫌……。
「萌亜ちゃん、これ4テーブルにお願いね!」
「あ、うん」
調理担当の子から
飲み物が乗ってるオボンを渡されて
4テーブルに運ぶ。

