「……ない?」 「は?」 ボソッと小さくなにか言うもんだから聞こえない。 俺はもっと顔を萌亜に近づける。 萌亜は顔を赤くしながら 「置いて帰らない?」 「は?」 置いて帰らない? 俺が? 萌亜を置いて帰る? 「は、花火大会の時みたいに……」 顔を赤くして、 気まずそうに言う萌亜。