知り合いの人が話終えた後に、おじさんはアタシの方を振り返った。 「大原緩名。わしはこれで失礼する。後のことは、」 と言って、知り合いの人を指差し、 「こちらの瞬時くんに頼むことにした。分かったか?」 「‥‥‥え?あ、はい。‥‥‥え?」 戸惑ってるアタシをよそに、おっさんは言った。 「また合おうぞ、大原緩名」 かっこよさげにそう言って、家が立ち並ぶ方向とは逆の方向に歩いていった。