八木邸・・?

と言えば今は確か・・・壬生浪士組と言う奴等が住んでいる場所だったな。


壬生浪士組の噂は他のところでも聞いていたから・・。



しかしまぁ・・そんなところに、こんな女の子も居るんだ・・・。


・・。・・ま、どうでもいいか。


『皐、案内』


そう言えば、皐が肩から下りて歩き始める。


俺は、春乃を抱えるとその後に続く。



「え・・ちょ!お、おろしてください!」


『歩けないだろ。送っていくだけ。大人しくして』


簡潔にそれだけ言えば、春乃は黙ってそれに従った。



「あ、あの・・」


『ん』


突然話しかけてきた春乃に驚きながら返事をする。


「お名前・・」


『あぁ・・。』

言ってなかったんだっけか・・?


『千条燦(センジョウサン)』

「燦さん・・?』

『さん付けはやめて欲しい。おかしいだろ』

「え、じゃぁなんて呼べば・・・」

『さん付けじゃなければいい。』


「・・燦」


『何?』

「って呼んでもいい?」

『・・構わない』


そんな話をしていれば、先を歩いていた皐がとまった。

着いたか・・。