『・・もう野宿でいい』


「だめだ!」


『・・ハァー。皐は歩いてないからいいけどさぁ・・』



「そう言う問題ではない!」




いや、そう言う問題だろ・・と、密かに心のうちでぼやいた燦。



「野宿せんでいいときは、野宿するなとあれほど言うておろう!」



『あーはいはい。』



面倒くさそうに相槌を打つ燦。


「聞いておるのか!」


『聞いてます聞いてますー・・・っ!』


「むっ・・燦」


『気づいてるよ』


「こっちじゃ!」

そう言って肩から飛び降りた動物、皐の後を追う燦。