そのときだった。 私が、15歳になった誕生日だった。 “今日から君は飯東家の子になるんだよ” 勇夫さんは 優しく私に微笑んだ。 誕生日もわからないため 引き取ってもらったひを 誕生日としている。 引き取ってもらってから 10年も経った。 その日だった。 私の幸せが 壊れた最悪の日になったのだった。